私は精神病を患ってしまってから、行動も言動も手先も何もかもが不器用になってしまいました。
精神病になってから、私はずっと自分のことを頭が悪い、健常者よりも劣ってる人間だと思い、自分に全く自信が持てない状態で生きてきました。
自分は劣ってるとずっと思っていたので、友達や会社の人達など私が関わってきた人達全てに下手に立って、言いなりになって生きてきました。
人と対等な関係を築くことができませんでした。
大学の友達には都合のいいように使われ利用されたり、新卒で入ったアパレル会社では、年下の同僚には見下された態度をとられ、上から目線でアドバイスされたり、私が必ず下座に座りへこへこしたりしました。
店長には人間が未熟だと人格を否定されたり、仕事が終わった後、二時間ほど待たされた上高圧的な説教をされたり、私が至らないところが沢山あったのは確かですが、私が間違ったことをするたびに厳しく怒られ、私に対しての扱いが酷い方向にどんどんエスカレートしていきました。
常に見張られているという感覚があり、毎日怯えながら働いていました。
主体性の無い、完全なるロボット人間になりました。
私は完全に自信を失い自分は価値のない人間だと自分を責め、絶望的な気持ちになっていました。
それでも毎日出勤しないといけなくて、逃げることもできなかったので精神ボロボロになりながらひたすら耐えて通い続けました。
私は当時、人間のことや社会のことが全く分かっていませんでした。
人間基本いい人ばかりだと思い込んでいたので、人から酷い扱いをされても嫌いになることができずに、相手ではなく逆に私のほうが悪いと思い込んでいました。
別の話ですが、心から満足したと思えるような買い物をしたこともありませんでした。
買い物の仕方もめちゃくちゃでした。
欲しくない商品を勧められて買うように仕向けられても、申し訳ないと思ってしまい、無理やり購入してしまうのです。
人のことを責めるのではなく、何かあると自分を責めていました。
でも、店長と同じようなことを私も母に十代の頃していたのではないかと思ったのです。
私はそれに耐えることができたけど母は耐えることができなかった。
母も当時の私と同じような気持ちを抱えて苦しんでいたのではないかと思ったんです。
この壮絶な経験は、死ぬほど頑張ってもできない人を怒鳴ったりして自分の思い通りに動かそうとしてはいけない、一生懸命頑張っても不器用で要領悪くてできないこともある。
それを身にしみて実感させるために神様が私に与えて下さった試練だったと今では思っています。
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